知らなきゃ損する OJTのツボ

管理者がOJTをするうえで役に立つ情報を発信します。

上司力のない管理者が発する10のセリフ④ (部下に言ってはいけない10の言葉)

こんな管理者が組織活性化を阻害する

 

④「ウチはそういう会社だから」

部下のやる気を萎えさせるセリフです。

上司としては会社の立場を考えて弁護しているようなのですが、実は「会社に期待しても無理だよ」と諦めていることが分かります。

自分が会社に期待してないんだから「お前も期待するなよ、諦めろ」と強要しているようなものです。

管理者は「ウチはそういう会社じゃないぞ、未来に向けて変革していくぞ」と宣言し、部下を巻き込んで変革の道を進みましょう。

 

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上司力のない管理者が発する10のセリフ③ (部下に言ってはいけない10の言葉)

こんな管理者が組織活性化を阻害する

 

③「余計なことするな、言われたことだけをやっていればいいんだ」

部下の成長にフタをするような残念なセリフです。

上司から仕事を指示された部下が、「こういうやり方はどうでしょうか、効率が良いのでは」と提案したとき、「余計なことするな、言われたことだけをやっていればいいんだ」と言われたら、もう二度と提案しようなどとは思わないでしょう。

言われたことだけのやらされ仕事は、仕事がつまらなくなります。なので長続きしません。仕事を辞めたくなります。

部下の成長機会を奪ってしまうだけでなく、貴重な人材までも失ってしまいます。

 

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上司力のない管理者が発する10のセリフ② (部下に言ってはいけない10の言葉)

こんな管理者が組織活性化を阻害する

 

②「だからお前はダメなんだよ」

部下の過去の努力を否定するセリフです。

技術的な部分や行動面の修正を望むのならまだしも、「(そんなやり方じゃぁダメだ)だからお前はダメなんだよ」と、「お前は」を主語にして部下にダメ出しするのは最悪です。

しかも「だから」という理由づけは、今までやってきたことすべてがダメだと断言しているようなものです。「だから」はいりません。

もし部下のやり方が気に入らないなら、どんな行動がダメなのか、どんなやり方をすればいいのか、それがどんな状態になっていれば良いのかを本人に指導しましょう。

 

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上司力のない管理者が発する10のセリフ① (部下に言ってはいけない10の言葉)

こんな管理者が組織活性化を阻害する

 

①「オレがやるからいいよ(こっちに渡せ)」

このひと言は、部下の成長機会を奪うセリフです。「お前は仕事ができないんだから、早くこっちに渡しなさい」と断定しているようなものです。

状況としては、部下の失敗やトラブルのフォローをする場面なのかもしれませんが、上司から「後はこっちでやるから、君はもういいよ(下がっていろ)」と言われてしまったら、ここまで努力した部下の立場はなくなってしまいます。

上司として部下の仕事をインターセプトするのですか。上司なら覚悟して、部下に最後までとことんやらせてみましょう。

 

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優先順位付けが苦手で重要なことを後回しにする部下への指導

優先順位付けが苦手というタイプの人がいます。

職場にも、大事なことは後回しで余計なこと先にする、そんな部下はいます。

A君は何が大事なのかがよく理解できていないタイプ。

B君は状況は把握して、何が大事なのかは分かっているものの、自分が気になることを思いつくと大事なことを忘れてしまい、いま気になることを優先しがち。

C君は大事なことはちゃんと分かっているが、急な変化が馴染まないのとルーティーンでやっている業務をとりあえず終わらせてから次に進もうという意識が強いタイプ。

A君は優先事項が分かっていないので、今はこの用件を優先することが大事だからと伝えます。

B君には、(思いつきで)始めた作業を先にやらなければならない必要性を尋ねます。そのうえで大事な用件を後回ししないようにと要求します。加えて、決して途中でよそ見はしないようにと釘を刺しましょう。

C君には、いま習慣化している作業をこのまま続けることは、大事な用件をするうえで支障はないのか尋ねます。そしてルーティーン作業はいつ終了するのか。優先事項はいつから始められるのかを確認します。

そして3人に共通して伝えること。改めて、どうしてこの用件を優先するのか説明し、いつまでにどんな状態にするのかという目標と基本的な進め方をしっかりと伝えましょう。

失敗したらどうなるかというリスクを考えずに行動する部下への指導

失敗を恐れずに挑戦するタイプの人がいます。

部下も失敗をしながら成長していくのですが、部下の中には、とにかくやってみなきゃ分からないと言いながら、リスクを考えずに出たとこ勝負的な行動をするタイプが存在します。積極的なところは認めるのですが・・・・。

こうしたタイプの部下の指導は・・・、

行動する前に作戦会議を開きます。必ず二の手三の手を考えさせましょう。どんぶり勘定、出たとこ勝負ではなく、どんなやり方で展開しようとしているのかを明らかにさせる指導が必要です。

このタイプの部下は、楽天家特有の良いことだけイメージすることが得意で、この先に予想される阻害要因といったものが予想できないようです。

ですから、作戦会議では部下の計画に対して、問いかけの形式で「仮にこんな障害が発生したらどうしようか」「M社の担当者だけじゃなくて意思決定者の要望も聞きたいね」「コンペになったら何を一番の売りにしようか」などあの手この手を考えさせましょう。作戦会議は予行演習の場でもありますから、顧客からの質問なども想定しましょう。

そして実際のアプローチが終わったら、振り返りの時間を作り必要なフィードバックを忘れずに伝えましょう。

相手の顔色をうかがって言いたいことが言えない先輩社員への指導

このタイプの人は、後輩を注意するとき、自分が悪いわけではないのに言い訳をしながら遠慮がちに注意します。「うまくいかなかったのは、私がちゃんと確認しなかったからだね。そこは私にも責任があるかな・・・」などと言いながら注意するのがこのタイプです。

間違いを指摘した際に、後輩が表情を変えて反論したりすると、自分が言いたいことを飲み込んでしまい、ずっと話を聞くばかり。結局妥協してしまう羽目に。

こんなことが続くと、「◯◯先輩、いなくてもいいんじゃないの」なんて言われてしまいます。後輩からナメられっぱなしで尊敬されなくなる危険性が。これでは今後の信頼関係にも影響します。

こうしたタイプの先輩社員の指導としては・・・、

反論してくる後輩に対して、「どんな行動が間違っているのか、それが間違いと言える根拠は何か。いつまでにどんなやり方で軌道修正する必要があるのか」をしっかりと伝えることが後輩指導には効果的であることを伝えましょう。

さらに「ここまでの途中報告といつまでに修正が完了するかは、課長に報告しておく」ことも忘れずに相手に伝えること。上司への報告は基本だと伝えましょう。

事実、上司としては現場のことが気がかりですから、結果だけでなく途中の報告もきちんと聞く必要があります。

期限が迫ってきてもなかなか着手しない部下への指導

問題を先延ばしする性格タイプの人がいます。

そんなタイプ人は、厄介な案件になると、いつまで経っても決めないままでいます。それはもう優柔武断というよりは決断放棄に近い。

自分の部下がこのタイプだったら・・・

自分で決めようとしないので、事態が悪化してもなかなか動き出そうとしない。

事態を見かねて周囲が軌道修正します。なぜ自分で判断しないのか問うと、本人は、誰かに聞こうとしているうちにこうなってしまった。自分で判断するつもりだったと言ってきます。

事態の悪化に気付かないわけはないのに、まるで何も見なかったかのように振る舞う・・・こんな部下は存在します。

こうしたタイプの部下には、仕事には期限があることを意識させましょう。「今度やる、そのうちやる、いつかやる」と口にしたら、何月何日の何時までというような期限を与えましょう。

フィードバックしないと、部下は遭難する?! 3

 また、フィードバックをする際は、以前ご紹介したように、基本として、進捗状況の振り返りとセットで実施します。

 

 部下に単なる報告をさせ、ダメ出しや要望を伝えるより、「振り返り」をして自己の行動を客観視してもらってから、フィードバックをする方が効果的です。

 

 あらかじめ設定した面談やミーディングなど定期的な機会でなくても、必要に応じて実施しましょう。

 

フィードバックのタイミングとしては・・・

 

①目標に向かってうまく進んでいるとき

 このフィードバックは、「うまくいっているよ」と伝えることで行動が促進されます。動機付けとなって届きます。

 

②行動に微妙な変化があったとき

 予定と違う行動が少し見えたときにします。その後の大きな変化(ミス)を予想したリスク管理に繋がります。

 

③行動が止まっているとき

 停滞していることを気付かせ、今後の活動を考える機会に繋げます。

  

④フィードバックを求められたとき

 自信がなかったり迷ったりしているのかも知れません。何かしら問題認識をしてそれを解決したいと考えているのではないでしょうか。自己成長したいという意思表示として受け止めましょう。

 

 

 こまめなフィードバックは、部下に安心と信頼を与えます。一人で仕事している孤独感からも抜けることができます。また、上司であるあなたのリスク管理にもなります。 部下のためにも、自分のためにも、ぜひ実行していきましょう。

 

 

 

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フィードバックしないと、部下は遭難する?! 2

 「目標達成」という登山の最中に部下を遭難させないためにも、フィードバックを行いましょう。フィードバックを成功させるツボをご紹介します。

 

①フィードバックは早めに(タイムリー)に

 早めに行なうことで、残りの時間が多くなるので、軌道修正がやりやすくなります。早めの修正によって挽回できれば、目標達成の確率が高くなります。

  

 

②フィードバックの回数は多めに

 あらかじめフィードバックの機会を設定して継続的に実施します。堅苦しい面談でなくてもいいのです。毎週水曜はランチを一緒にとって話す、などのスタイルもいいかもしれません。

 継続的フィードバックは、部下にとってモチベーションアップに繋がります。

 

 

③現在地とゴール地点(目的地)を示す

 フィードバックでは、現時点(現状実績)でどこまで来たのか、ゴールとなる最終目的地まであとどのくらいなのかという全体像が見えるようにします。正確な進捗状況が確認できることが大切です。

 

 

④目標達成に向けて何をするのか確認する

 目標と現在地のギャップの存在を確認したのち、そのギャップを埋めるために、具体的に何をするのかを話し合いましょう。

 

 

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