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経営者への提案

スポーツや習い事をはじめると、誰もが早く上手くなりたいと願うものだが、上達するには何と言っても、基本や原理原則を身につける事である。基本や原理原則を習得した管理職とそれをせずに自己流で行動する管理職の間には、組織を運営するうえで、いろいろな形で大きな差ができてしまう。

 

現在、管理職に就く人たちのほとんどが高学歴だが、そのほとんどの管理職は、組織を運営するための準備教育を受けていない。本来なら組織運営の基本や原理原則を学ぶ必要があるのだが、そうした学習機会をあまり作ってこなかったようだ。

もちろん一部の企業では、研修制度によって管理職に就くタイミングで管理職研修が行われている。しかし、肝腎の組織運営に役立つかどうかに関わらず、取り敢えず一日研修に参加するといったセレモニー化したものとなってしまっているのが実情のようだ。そうした管理職研修の多くが、研修を企画する側の都合を優先したもので、様々な内容を詰め込んだ総花的な座学研修になってしまいがちだ(事実そうなっている)。

管理職研修は受けたものの、「管理職はいったい何をやればいいのか、実はよく分からない」というのが管理職の本音として聞こえてくる。周囲からの期待に応えようとして、つい自分が頑張ってしまうと、一人のプレイヤーに戻ってしまう。メンバーのこと職場のことが見えなくなってしまう。どうしたらいいのか分からないといったプレッシャーによって、精神的に追い詰められてしまうケースは枚挙に遑がない。

この状況の解決には、管理者が安心と自信、確信を得ることが必要である。組織運営の基本原則を学ぶことである。

 

いつの頃からか、売り方の研修には投資するものの、成果を生み出すチーム作りのための研修投資は極端に少なくなってしまっている。企業が業績を上げるためには、組織力を強めることが優先され、それは経営側も認識しているにも関わらず、これを実行しないという矛盾は解消しなくてはならない。

 

経営者に提案したい。

組織を運営する方々が、安心と自信、確信を得るための投資を最重要テーマとして欲しい。

管理職の方々に組織運営に必要な基本原則を学習する機会を与えて頂きたい。

 

 

組織運営基本原則(組織運営に必要な6つの基本活動)

1目指すものを明らかにする

2.働きやすい職場環境作り 信頼関係作り

3.役割を分担する(部下への期待要望と目標設定)

4.メンバーを動機付け、支援する

5.リスクを管理し、阻害要因を除去する(問題解決)

6.振り返り(フィードバック)と評価


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