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中小企業の働き方改革

中小企業の働き方改革(2)

 

中小企業の働き方改革として、まず経営者の意識改革への取り組みを提案します。経営者としてこれを機に従来からの経営に対する考え方を変え、仕事の仕組みそのものを変えるという強い意思を持ってもらいます。なんだかんだと言っても、経営者としての働き方を変えない限りは、社員の働き方改革は実現しません。働き方改革は経営者のリーダーシップで実現します。

経営に対する考え方を変えると表現しましたが、正確には本来の姿に戻してもらうという提案です。経営者として今後はどこを目指していくのかという話ですが、「目の前の利益を追いかける経営」から、「理念を追い求める経営」に変えていきます。

きれい事に聞こえるかも知れませんが、企業とは理念(ミッション)を追い求め、ビジョン(将来目標)を実現するために存在します。理念(ミッション)とは、企業が追い求める最上位概念であり、企業としての存在意義を表すものです。ずっと追い続けていくもので、社員全体の意識や行動に大きく影響するものです。

 

この理念追及を実践していくためには、経営活動に共感してくれる協力者(顧客)を創造し、かつ増やしていくことです。これこそが経営本来の姿です。企業の貢献対象は世の中の人々ですから、自分たちの経営活動は顧客を増やすためにひたすら評判を良くする活動(戦略)を実行し、信用という財産を増やすことです。その結果として売上や利益の目標は達成できるのです。

財務の視点で見てきた売上や利益の数字(今まで最優先で目指してきたもの)は、協力者である顧客を増やせば達成できるという考え方に変えてもらいます。これこそが目指すべきことです。

「信用を得れば利益はついてくる」と昔から言われていることです。売上や利益は事業継続の条件のひとつであり、これまでのように第一義で目指すものという考え方を改めてもらいます。(利益第一を目指した経営をする限り、不祥事は無くなりません)

繰り返しますが、経営者として考え方を変え、働き方を変えない限りは、社員の働き方改革は実現しません。

 

日本経済は好景気感の一方で、中小企業の中では人手不足倒産といった現象を起こしています。経営者として意識改革を実行し、経営が目指す方向を大転換し、働き方改革をしていかないと社員の流出が起こります。世の中の流れに乗れなければ、やがて衰退して残渣置き場に向かってしまうでしょう。

 

経営者が第一義に取り組むことは、企業の評判を良くするために、ひたすら評判を良くするにはどうするのかを考え出し、この戦略を実行することです。経営がこうした取り組みをすることで、社員の働き方改革への展開がなされます。

今までのように売上利益重視型の経営者の頭の中には、労働時間を多くすれば比例して売上も上がるという考え方が残っています。半世紀前の高度成長かつ大量生産の時代の労働人口ブルーカラーが中心で、プロダクトアウトが当然の世の中でしたから、時間外労働が生産性向上に繋がったのは事実です。

しかし今は当時とは全く違います。世の中が成熟して規制という枠組みが低くなり、マーケットインが重視される時代です。時間外労働を増やしても生産性が上がることはありません。残業が多い働き方は逆に世間の評判を下げるだけです。信用を無くすだけです。

そんなことにならないためにも、経営として評判の良い働き方を導入します。社員の流出を止めるだけでなく、優秀人材が集まる働き方の会社にします。繰り返しますが、これを実現するためには、経営者自らが考え方を変え、経営としての働き方を変えることが不可欠なのです。